「鬼滅の刃」や「SAO(ソードアートオンライン)」の作曲家として有名な梶浦由記さん。
作曲家で作詞家、さらに編曲家や音楽プロデューサーなど、様々な顔を持っています。
梶浦由記さんは、劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の主題歌「炎」の作曲家として一躍有名になりましたが、実はそれ以前から多くの有名アニメの主題歌を担当している人気の作曲家です。
そんな梶浦由記さんですが、アニソンや劇中に使われる挿入歌やBGMなどの劇伴を作る天才と言われています。
作品の世界観に寄り添った幻想的で力強い楽曲が魅力ですが、その魅力ある楽曲はどのようにして生まれているのでしょうか。
調べてみると、梶浦由記さんのすごいところがたくさん見えてきました。
今回はそんな天才アニソン作曲家、梶浦由記さんがすごい理由について徹底調査していきたいと思います!
作曲家の梶浦由記が天才と言われる理由がすごい!
では早速梶浦由記さんがすごいと言われる理由を3つ厳選して紹介していきたいと思います!
梶浦由記が天才ですごい理由①:梶浦語
梶浦語とは、梶浦由記さんが使う独特な造語のことで、曲の歌詞に意味を持たせたくない時に使用されるそうです。
これは梶浦由記さんにしか出し得ない本当に独特な言語で、文字にするのもなかなか難しいですが、NHK「歴史秘話ヒストリア」のオープニングテーマなんかは梶浦語がよく表れているのではないかと思います。
この梶浦語の存在は、梶浦由記さんの音楽を特徴づけるものの1つですが、これがあることで1つの楽曲が聞く人によって色々な意味を持ちます。
梶浦由記さん自身も、
「見てくださる方の想像に任せた方が歌詞の意味は絶対いいなと思って」
引用:「7Rule」(フジテレビ系)
と話しています。
造語のオリジナリティ含め、これは梶浦由記さんでなければできないことだと思います。
より作品とその作品を愛しているファンの心に寄り添いたいという梶浦由記さんの気持ちが、梶浦語に表れていますよね!
その作品に対する誠実な気持ちが梶浦由記さんのすごいところであり、それを体現する梶浦語は梶浦由記さんの代名詞とも言える素晴らしいものなのです。
梶浦由記が天才ですごい理由②:日常的に思いつくメロディがすごい
梶浦由記さんは、曲を思いついた時にいつでもメモできるように5線譜ノートを持ち歩いているようです。
打ち合わせ中や散歩中なんかにメロディを思いつくことも多いとの事ですが、そもそもそんなに日常的にメロディを思いつくということ自体がすごいと思います。
さらにすごいのは、そのパッと思いついたメロディがその曲のメインになることも多いのだそうです。
作り手やファンの作品に対する思いから、瞬時にその作品の感覚のようなものを掴み取って形にするという才能に優れているのだと感じますね!
その才能は天性のものであり、梶浦由記さんのすごいところの1つだと思います!
梶浦由記が天才ですごい理由③:ボーカリストへのリスペクト
これまで見てきたように、梶浦由記さんは多くのヒット作品を生み出している人気作曲家ですが、決して偉ぶることなく、作品に対してはもちろん、自身が楽曲を提供するボーカリストへのリスペクトも忘れません。
梶浦由記さん自身は、アーティストが歌っていて気持ちいい曲を書きたいという気持ちが一番にあるそうで、その曲自体の評価は二の次との事。
また、自身のことを声萌えするタイプだといい、アーティストの声から、どんな音域が得意か、この歌詞がこの人に合いそうだ、など、シミュレーションしながら曲を書くそうです。
“「だから、なんだろう、その人の声を自分の中でシュミレートして、「この人の声でこの言葉をこの音程で歌ったら、あーこの人はこのへんの音程が絶対得意だ!」とか、「こういう言葉尻がすごくかっこいいからこれをこういう風にこの人が歌ったらもう、どれだけゾクゾクするかな!?キャー!!」とか言いながら曲書いてるんで・・(笑)」”
引用:SCHOOL OF LOCK(2019.6.12)
こんな風に楽しく、尚且つ真剣に自分のことを考えてもらえたら、その曲を歌うアーティストも、きっと気持ちよく歌える事この上ないでしょうね!
そんな梶浦由記さんの姿勢は、これまで梶浦作品を歌ってきた多くのボーカリストの方からも評判で、LiSAさんが参加しているボーカル会でも話題に上がったとのこと。
鬼滅の刃で初めて梶浦由記さんとタッグを組んだLiSAさんが、ボーカル会にて梶浦さんの曲を歌うにあたっての注意点をリサーチしたところ、参加していた皆が、
“「梶浦さん本当に丁寧で、自分たちのことを考えてたくさん作ってくださるので、なにも心配いらないよ」”
引用:SCHOOL OF LOCK(2019.6.12)
と話すなど、多くのアーティストからも評判の様子。
どんなに有名で人気になっても、歌い手のことを第一に考えられるというのも、梶浦由記さんのすごいところの1つではないでしょうか。
梶浦由記プロフィール
- 梶浦由記
- 1965年8月6日生まれ
- 東京都出身
- FictionJunction Music所属
梶浦由記さんは先述の通り、作曲家・作詞家・編曲家・音楽プロデューサーなど様々な顔を持ち、音楽という分野においてとても多彩な方であることが分かります。
現在はアニメ音楽を中心に、映画やテレビ、ミュージカルへの楽曲提供も行っており、活躍の幅は多岐に渡っています。
梶浦由記さんは東京で生まれた後、小3〜中2までの間をドイツで過ごしています。
高校は東京都立国立高等学校に進学、大学は津田塾大学へ進学しました。
大学を卒業後はNTTに就職し、技術者として働いています。
就職後も続けていたガールズバンドの活動が音楽関係者の目に止まり、「See-Saw」としてメジャーデビューしますが、2年ほど後に活動休止、その後、梶浦由記ソロでの活動が始まりました。
ソロでの活動は作詞作曲を中心としており、アニメやゲームなどの曲を数多く手掛け、「機動戦士ガンダム」関連の楽曲や「SAO(ソードアートオンライン)」、また現在だと「鬼滅の刃」など、ヒット作にも多数関わっています。
梶浦由記さんの活動の中でも有名なのは「Kalafina」のプロデューサーであったことではないでしょうか。
すでに解散してしまいましたが、Kalafinaも多くのアニメ作品の主題歌を担当しており、とても人気のアーティストでした。
おそらくNHK「歴史秘話ヒストリア」のオープニング、エンディングを歌っているアーティストと聞けばお分かりになる方も多いのではないでしょうか。
この歴史秘話ヒストリアの音楽を作曲しているのも梶浦由記さんです。
その才能は世間からも多くの方に認められるところであり、梶浦由記さんはすごい、天才!の声に溢れています。
特に劇場版「鬼滅の刃」無限列車編では、作曲を務めた「炎」がレコード大賞を受賞すると共に、日本アカデミー賞 最優秀音楽賞を受賞しており、その実力が多くの人に認められるところとなりましたね。
梶浦由記さん自身は、劇伴を作る際には作品の世界観を一番大事にしているといいます。
どの作品も自分の子供のように可愛く、語れと言われれば3日くらい余裕で語れてしまうという梶浦由記さん。
楽曲作りにあたっては、好きなものしか作れないと言い、その作品をしっかりと読み込み、無理矢理にでも愛することから始めるそうです。
作品に対するリスペクトと愛情があるからこそ、その作品に寄り添った深みのある楽曲を作ることができ、それが多くの人たちの心に響くのですね!
作曲家の梶浦由記の有名曲徹底網羅
さて、ここまで見てきて梶浦由記さんがとにかく天才ですごすぎることが分かってきましたが、ここでは梶浦由記さんの有名曲についても徹底網羅していきたいと思います。
①「炎」/LiSA
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のエンディングテーマです。
この曲は2020年のレコード大賞で大賞を受賞したので、ご存じの方が多いと思います。
あまり共作をしないことで有名な梶浦由記さんですが、この曲はLiSAさんとの共作となっており、作品に対する思い入れの強さが窺えます。
梶浦由記さんが曲を書いた当初は痛みや悲しみが全面に出た歌詞になっていたようですが、そこにLiSAさんが前向きな歌詞を付け加えてくれた事で、より作品に寄り添った曲を作ることができたとのこと。
映画のエンドロールで、この曲が流れて涙した人は少なくないはずです。
大切な人を失った悲しみと、それでも前を向いて生きようとする力強さが見事に表現されている素晴らしい1曲です。
②「Magia」/kalafina
「魔法少女まどか★マギカ」のエンディングテーマです。
まどマギといえば、キャラクターの可愛い見た目とギャップのあるダークなストーリーが特徴ですが、この曲はまさにそのギャップがしっかりと表現されています。
まどマギの不思議な世界観を壊すことなく、本編からエンディングまでどっぷり作品に浸かれるような1曲となっており、梶浦作品を語る上では欠かせないものだと思います。
まどマギの不思議で独特な世界観は、梶浦由記さん独自の音楽性にはぴったりだったのかもしれませんね。
③「From the edge」/FictionJunction feat.LiSA
「鬼滅の刃 竈門炭治郎 立志編」のエンディングテーマです。
本編の劇伴の担当もしている梶浦由記さんが、ソロプロジェクト名義のFictionJunctionで出された配信限定のシングルとなっています。
この曲で初めてボーカリストにLiSAさんを迎え、初タッグを組みますが、この相性が抜群!
疾走感溢れる楽曲とLiSAさんの力強いボーカルが、作中の炭治郎の心の葛藤と覚悟をとてもよく表しています。
この作品と曲との絶妙なバランスは梶浦由記さんならではのものなのではないでしょうか。
ちなみにこの2人の出会いですが、
「1人のアーティストにオープニング、エンディングの両方を歌ってもらうことにより、作品の完成度や統一感を高め、特別な作品にしたい」
「劇伴担当の梶浦由記さんと、オープニング担当のLiSAさんに、この作品のための特別な曲を作ってほしい」
とのスタッフの希望で実現したものらしいですよ!
④「あんなに一緒だったのに」/See-Saw
梶浦由記と石川智晶によるユニットSee-Sawが歌う楽曲です。
「機動戦士ガンダムSEED」のエンディングテーマとしてこの曲が大ヒットしたことで、その名を世間に広く知られるようになりました。
切なく悲しいメロディーが、登場人物たちの悲しい心情をよく表しています。
第1話で、今の敵がかつての親友だったと判明するところでこの曲が流れるのですが、サビの歌詞が合い過ぎていて名エンディングと名高いです。
リリースされたのは2002年ですが、機動戦士ガンダムシリーズの中でも最も人気の高い曲となりました。
⑤「春はゆく」/Aimer
映画「Fate/stay night [Heaven’s Feel] III.spring song」の主題歌で、梶浦由記さんが作詞作曲、プロデュースを手がけたものです。
「花の唄」「I beg you」に続く3部作の完結作品ということで、梶浦由記さんの真骨頂とも呼べる情感たっぷりの作品です。
そんなこの楽曲に、Aimerさん自身はとても緊張したと言いますが、本当に丁寧に歌うことを心がけたそうです。
この3部作で歌声の表現の幅が広がったというAimerさんの儚くも芯のある歌声が印象的な1曲。
こちらも梶浦作品の1つとして欠かせない1曲となっています。
まとめ
今回はさまざまな人気アニメで注目を集める天才作曲家、梶浦由記さんが天才ですごい理由について徹底調査すると共に、有名曲も徹底網羅してきました。
調べて見ると、
- 梶浦由記さんには「梶浦語」と呼ばれる独特な造語があり、歌詞に意味を持たせたくない時に使用される
- 梶浦由記さんは、5線譜ノートを携帯しており日常的に思いついたメロディをメモしている
- 梶浦由記さんは、歌い手へのリスペクトも忘れず、歌い手が気持ちよく歌えることを1番に考えて作曲しているため、アーティストからの人気も高い
ことが梶浦由記さんが天才ですごい理由だと分かりました。
ここまで色々調べてみて、どんな作品にも愛を持って向き合う梶浦由記さんのすごさを垣間見ることができました。
現在放送中の鬼滅の刃遊郭編でもエンディングテーマを担当しており、まだまだ活躍が期待される梶浦由記さん。
今後の動向からも目が離せませんね!