ビールやチューハイ、ハイボールなど様々な種類のお酒が店頭に並んでいるアルコール商品。コンビニで購入して自宅で飲んでいる20歳以上の人も多いと思います。実は、チューハイの代表格とも言われる「ストロングゼロ」が中止になっていたことをご存じでしょうか。今回この記事では、ストロングゼロが販売中止となった件について解説していきます。
ストロングゼロが販売中止になったのはなぜ?
先に結論から言うと、ストロングゼロは販売中止になっていません。ストロングゼロを販売していたサントリーは、ストロングゼロのビジュアルを一新し「-196」というブランド名に統一。アルコール9%のチューハイは「-196 STRONG ZERO」という名前で販売しています。そもそも販売中止していないため、再販の話は考えなくてもよいでしょう。
では、なぜストロングゼロが販売中止と言われているのでしょうか?
ストロングゼロが販売中止と噂になった理由
ストロングゼロが販売中止と噂になった理由について紹介します。
他社のストロング系チューハイが販売終了したから
アルコール9%のストロング系はサントリー以外にも販売しています。アサヒビールもストロング名義のチューハイを販売していましたが、2024年1月26日より今後アルコール8%以上のチューハイを販売しない方針を発表しました。
また、サッポロビールもアサヒビール同様にアルコール8%以上のストロング系チューハイの販売停止を発表しています。
これら報道を見た人が「ストロングゼロが販売中止した」と思ったのでしょう。
過去デザインの商品が無くなったから
サントリーがストロングゼロのデザインを「-196」に変更し、今までのストロングゼロが店頭に並ばなくなったことで「ストロングゼロが販売中止した」と思うようになったと考えられます。人は思った以上にデザインで商品を購入しています。そのため、デザインを変更すると今まであった物が無くなったように感じてしまうようです。
なぜストロング系の販売が縮小しているのか
アサヒビールやサッポロビールではアルコール8%以上のストロング系チューハイは、今後販売しない方針を発表しています。なぜストロング系チューハイは縮小傾向にあるのでしょうか。
健康リスクや依存症を考えて
アルコールの高いストロング系チューハイは、健康リスクや依存症がたびたび社会問題になっています。ストロングゼロは依存性の高いチューハイとして、アルコール依存症になる人が多くなっています。依存症を専門とする精神科医師の間では、「ストロングゼロが登場してから患者の酔い方がおかしくなった」と言われているようです。
また、ストロングゼロが肝臓への負担を倍増させているという健康リスクも懸念されており、これらを考慮した結果アルコール度数8%以上のチューハイを販売することを辞めたと考えられます。
経営戦略に失敗したから
2008年にキリンビールから「氷結ストロング」が発売され、その翌年にサントリーが「ストロングゼロ」を後発で発売。その後は様々な企業からストロング系チューハイが発売されました。2024年に撤退を発表したアサヒビールやサッポロビールは、シンプルに「売り上げで氷結ストロングやストロングゼロに勝てない」と判断して撤退した可能性があります。
もし経営戦略に成功していた場合、サントリーやキリン以外の企業が販売していたストロング系チューハイは引き続き販売されていたでしょう。
消費者が低アルコールに移行している
ここ数年、アルコールを飲む消費者が低アルコール商品に移行していると言われています。調査会社によると、2023年のハイボールを含む缶チューハイの販売商品のうち、アルコール度数が8%以上のお酒は2018年より約17%減の26%と言われています。恐らく新型コロナ情勢の時に自宅で過ごす人が多く、度数の低い安めの缶チューハイでゆったり過ごす人が増えたからでしょう。
アルコール度数4~7%に乗り換えた人が多いことから、ストロング系チューハイから撤退して、7%以下のお酒に力を入れて販売する方向にシフトした可能性が高いでしょう。
今後ストロングゼロが販売中止になる可能性はある?
他社のストロング系チューハイが軒並み販売終了していますが、ストロングゼロを販売しているサントリーは「他社の動きなどで新たな対応・検討はしていない」と発表しています。また、初回問題となっているアルコール関連問題についても企業として重要な課題と受け止めており、積極的に取り組むことを公表しています。
そのため、現時点でストロングゼロの販売中止は無いと思いますが、高アルコールの社会問題がより深刻になった際は販売する種類を減らすなどの処置が行われるかもしれません。
現在販売しているストロングゼロのラインナップを紹介
現在購入できるストロングゼロは以下の通りです。
- -196ストロングゼロ ダブルレモン
- -196ストロングゼロ ダブルグレープフルーツ
- -196ストロングゼロ ダブルシークワーサー
- -196ストロングゼロ ダブル完熟梅
- -196ストロングゼロ 無糖DRY
ストロング系チューハイが再販する可能性
ストロング系チューハイの販売停止を発表した企業が再販する可能性はあるのでしょうか。恐らくしばらくは再販することは無いと思われます。ストロング系チューハイから撤退したアサヒビールは現在「高アル」に頼らない戦略にシフトしています。おそらくストロング系チューハイを再販する際は、高アル以外のお酒の売り上げが、ある程度軌道に乗った状態になったら再販する可能性はあるでしょう。
まとめ
今回は、ストロングゼロが販売中止となった理由について解説しました。ストロングゼロが販売中止と噂になっていましたが、実際は販売中止していません。恐らく他社のストロング系チューハイが販売停止を発表したことから「ストロングゼロが販売中止になった」と噂になったのでしょう。
ストロング系チューハイはサントリーとキリン以外、撤退しており販売が縮小しています。アルコール度数が高いため、依存症などのリスクが高いことを考慮して撤退していると言われています。
ストロングゼロは、度数が高いため初心者には危険です。お酒に慣れていない人は、気を付けたほうが良いでしょう。